Repair File #492

Martin 000-28 (546474)

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あくまでも個人的な感想

1弦に違和感があり(ペワンペワン?)オクターブ調整も兼ね、通販で購入したパーツを自分でつけてみたところ、オクターブは改善されましたが1弦の違和感は残り、音色もハッキリしないままです。本来の音を引き出していただけるリペアをお願いします。そんな依頼です。最初に申し上げておきますが、私はこの新しいシステムに否定的な意見は持ち合わせておりませんし、オーナーさんの処置にも否定的ではありません。いつの時代も先進的な技術者が新しいシステムによる新しい音を探り、それをポピュラーなものにして来ていますし、オーナーさん方の音への探究心にはいつでも敬意を持っております。今回は元へ戻せる技術をお知らせする事が本意ですので、皆様にはご理解いただけると幸いです。横浜からの依頼でした。

 

詳しい事を知らないシステムなので、私の判る範囲での判断ですが、このパーツをつけた後のナットの溝処理がポイントのような気がします。画像の状態では弦の接地面積が大きすぎるのではないでしょうか。取り付けに関しては開発者の方にお任せする方が良いと思います。でも、壊してしまわない程度であればチャレンジも大切ですね。今回は接着剤での固定の方法に難があると判断し、取り外してナットを交換する方法をお勧めしました。

パーツを外しました。薄刃のスクレーパーで指板を傷つけないようにゆっくりと剥がします。

 

 

ナットを削り落としたところ、接着剤は指板エンドの隙間にまで流れ込んでいました。

 

 

指板上のクリーニングはサンドペーパーで処理します。指板を削り過ぎないように、#180、#400、#800、#1500とサンディングします。指板は何ごとも無かったかのような状態に戻りました。

 

 

新しいナットです。

 

 

左はお預かり時の画像、右はサドル交換、ブリッジピンホール修正後です。

 

 

 

 

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